ごあいさつ
サピックス・代ゼミグループ 共同代表
子どもたちに将来の夢を聞くと、高学年ともなると、目を輝かせて一生懸命に自分が何をしたいのか、なぜそれを自分がしなくてはならないと考えているのかを語ってくれる子どもが出てきます。さまざまなことがらへの強い興味や社会への高い問題意識、周囲の人への思いやりに満ち溢れ、思わずはっとさせられることがあります。小学生の時期はスポーツ選手やお花屋さんなどのいわゆる幼い子どもがよく抱く憧れの職業から、より深く具体的な将来像をいろいろえがき始める成長のときだと言えます。保護者のお仕事にもより高い関心を抱いたり、理解を深めたりする過程で、親子で将来の夢を語り合うことも多くなるのではないでしょうか。
私たちサピックス小学部は、創立以来中学受験の指導を通じて、子どもたちの、そして親子の夢の実現を後押ししてきました。子どもたちの学びにとって適切な学習システム・カリキュラムや教材を考えていくことはもちろんのこと、それ以上に大切なのが血の通った授業です。サピックスの授業では講師と子どもたちが真剣勝負でぶつかり合い、子どもたち同士がよきライバルたちの中で切磋琢磨しています。この授業こそが変わる時代の中でサピックスが大切にし続けてきた、サピックスの指導の根幹を成すものです。これまで多くの子どもたちが、授業を通じて確かな学力を身につけ志望する難関国公私立中学に合格してきました。さらに私たちは、子どもたちとの授業のなかで、子どもたちが、能動的に学習する姿勢、豊かな感性、創造力、すじみちを立てて考える力や表現力を育めるよう最大限の努力を払ってきました。
サピックス創立からの理念と、中学受験のノウハウを結集して刊行されたのがサピックスメソッドコアマスターです。ぜひ、今後の学習に役立てていただければ幸いです。